ペキ、ジャボチカバ、アカラジェ、マニソバ、生タピオカ…。ブラジル各地に伝わる料理や、産物を味わうことができるイベントが、日本で開催される。
主催するのは、静岡市内のレストラン4店舗。「日本にいながらブラジルライフ」をコンセプトに掲げて、ブラジルと日本をつなぐ活動を続けているコミュニティーファクトリーKIMOBIG BRASILがゲストシェフとして迎えられる。
「La Fiesta JUMP vol.2」と題されたこのイベントでは、北部、北東部、中西部、南部などのブラジル各地の郷土料理を中心に、刺激的な料理やカクテル、ワイン、そしてブラジル音楽が楽しむことができる。開催は4月24日(日)、静岡市の食堂ラ・ヴァリエにて。食べられる食材の中には、日本在住のブラジル人たちが「どうやって日本で手に入れたの!?」と驚くものも。日本国内でブラジルグルメバスツアーを開催したり、ブラジル料理教室講座を10年続けてきたKIMOBIG BRASILならではの、ディープな企画だ。
またブラジル料理については、味わうだけでなく、その料理の原料、歴史や背景なども画像や映像を使い説明してくれる。
この日に提供されるブラジル料理関連のメニューは下記。
マニソバ(Maniçoba):マンジョッカ芋の葉っぱ「マニバ」を10日間炭火で煮込んだものに、牛肉の塩漬けや腸詰ソーセージなどを加えた煮込み料理。カレーのようにゴハンにかけて食べる、いわば”ベレン風フェイジョアーダ”。先住民族の文化を起源とするアマゾン地方に伝わる料理だ。料理は、アマゾン川の河口に位置するパラー州ベレン出身のSAORYシェフが担当する。
ペキとチキンのピラフ(Arroz com frango e pequi):サバンナ地帯に位置するゴイアス地方などで収穫できる魅惑のフルーツ「ペキ」とチキンを炊いた、現地ではおなじみのピラフ。ペキは国立公園内などで認可を受けた農家しか収穫できない貴重なフルーツで、ビタミンAが豊富。個性的な独特の香りがあるフルーツとして知られる。
アカラジェ(Acarajé):デンデ油で揚げた黒目豆のバンズに、海老やココナッツミルク、カシューナッツなどを使ったペーストを挟んで、海老とヴィナグレッチをトッピングした、北東部バイーアのソウルフード。料理担当は本場バイーア州出身のANAシェフ。ANAシェフ特製のバイーア風チリソースを添えて。
タピオカクレープ(Tapioca):アジアのドリンクに入っているつぶつぶのものとは異なり、ブラジルで「タピオカ」といえば、マンジョッカ芋から作ったタピオカ粉で作る、真っ白いもちもちクレープ。真っ白なタピオカ粉をフライパンにサラサラ入れて熱を加えると…なんとビックリ! 見た目も味も作り方も、病みつきになる料理!? 今回のイベントのために、日本では入手困難な生タピオカを、マンジョッカ芋を栽培する農家が提供している。
ジャボチカバ(Jabuticaba):幹に直接実がなる不思議な見た目のフルーツ、ジャボチカバ。南東部ミナスジェライス州が名産地。糖度は20度と甘く、ライチやブドウに似た甘みとトロピカルフルーツの芳香がある。収穫後は鮮度が落ちやすいため、栽培農家も少なく市場に出回ることも少ない。今回のイベントには、静岡市内にある西川農園が朝摘みジャボチカバを届ける。
シュハスコ(Churrasco):ブラジル南部リオグランジ・ド・スウ州の代表料理、ダイナミックな肉料理シュハスコを、庭でで開放的に味わう。ブラジル人似も人気の部位「ピッカーニャ」(腰からももにかけての部位「ランプ肉」から少量とれる骨周りの部位)を、じっくり焼いて提供。牛一頭から取れる肉のうち1%にも満たないと言われている。
バチーダ(Batida)とカイピリーニャ(Caipirinha):ブラジル特産のスピリッツ、さとうきびの蒸留酒カシャッサを使ったカクテル。ライムをまるごと使ったカイピリーニャ、ココナッツミルクを使ったバチーダ。
加えて、スペイン、カタルーニャ地方に伝わる水差しのようなデキャンダ「ポロン」で飲むワインの早飲み大会が開催されるほか、ブラジル人マゼランさんが営む「こんぺいとう農園」(富士市)の新鮮なオーガニック野菜をバーニャカウダにつけて食べることもできる。国産ブラジル食材のセレクトショップ BRASIL KITCHEN によるブラジル食材の販売もある。
食材販売で並ぶのは、アマゾンのしびれ草「ジャンブーの佃煮(Jambu temperado)」や、「ジャボチカバのジャム (Geleia de jabuticaba)」、海老とナッツの風味がまろやか「バイーア風唐辛子ペースト(Pasta de pimenta baiana)」、ブラジル美女の秘訣「赤ビーツの生ピクルス (Picles de beterraba)」や「赤ビーツとリンゴのドッシィ (Doce de beterraba com maçã)」、南国食材「青パパイヤのコンポート (Doce de mamão verde)」、ベジタブルスイーツ「かぼちゃとココナッツのドッシィ(Doce de Abóbora com coco)」など。
La Fiesta JUMP
日時:2016/4/24(Sun) 12:00~20:00
場所:La Varie
住所:静岡市葵区水落町5-12
TEL:054-297-5830
アクセス:新静岡セノバから徒歩15分
しずてつバス:新静岡駅3番4番乗場「水落町もくせい会館入口」下車→徒歩3分
<参加レストランリスト>
La Varie 水落町 ラ・ヴァリエ
Simples 馬場町 シンプルズ
Las Tapas 紺屋町 ラスタパス
Votre Sante 茶町 ア・ヴォートル・サンテ
<Special Brazilian Food:KIMOBIG BRASIL>
「日本にいながらブラジルライフ」をコンセプトに掲げるブラジルと日本をつなぐコミュニティーファクトリー
http://kimobig.jp/
<野菜販売:こんぺいとう農園>
ポルトガル語confeitoが語源のこんぺいとう農園。富士山麓にて、耕作放棄地を開拓し、米や野菜をつくる。地球にやさしく、人に優しい農業を目指している。耕作人は中村マゼラン太郎(ブラジルサンパウロ出身)。
http://www.f-confeito.com/
<ブラジル食材セレクトショップ:Brasil Kitchen>
日本国内で作られた珍しいアマゾン食材などを扱うちょっとマニアックなセレクトショップ
http://brasilkitchen.jp/
<出演ミュージシャン>
Dario Brasil:ラテンアメリカ最大の音楽学校にてカヴァキーニョ等を学ぶ。日本在住のミュージシャンとしては若手ナンバーワンの実力といわれ、都内でもブラジル音楽普及活動を積極的に行っている。
Roberto Casanova:2010年NHKのど自慢チャンピオン大会で優勝。一度聴いたら忘れられない、心に沁み入るような彼の歌声。テレビ出演も多数で幅広いジャンルを歌いこなす。実はダンスも得意。
Mika da Silva:静岡市出身。2005年単身ブラジルへ渡りグローボ・インターナショナル等のブラジルテレビにて生粋の日本人のボサノヴァ歌手として取り上げられた事がある実力派シンガー。
<mega brasilより>
ブラジルの北部、アマゾン川の河口南岸に位置するパラー州(Estado de Pará)。
アマゾンの食文化の中心地としての顔を持ち、インディオ起源の郷土料理も多く残るパラー料理が「いつでも」食べられるスペシャル過ぎるレストラン「Restaurante COSMOS(コスモス)」が、このGWに第6回目となるパラー料理フェスティバルを開催します!みんな待ってたでしょ、やっとこの日が来たよ!!KIMOBIGメンバーもイベントスタッフとして参加します。
コスモスでは、アマゾンの恵みを味わえる本格的な食材を多く使い、日本在住のパラエンセ(パラー州出身の人)の胃袋を満たしています。ちなみに日本にも定着した「アサイー」の本場がまさにこちらのパラー州なのです。
さて、そのコスモスですが、都内ではなく、深蒸し茶の里として知られる茶産地「静岡県菊川市」にあります。
さぁ、今回のフェスティバルで実際に食べることができる(説明を読んでもサッパリ想像つかないかもしれないけど)パラー州料理のラインナップをどうぞ!
■タカカー/アマゾン版お味噌汁!?底にトロミが隠れるスープ
トゥクピー(毒抜きしたマンジョッカのしぼり汁)、シコーリア、バジル、にんにくなどで味付け、アマゾンの痺れ草ジャンブー、塩漬け干しエビ、ゴーマというタピオカの粉を入れた温かいスープ。スプーンでもフォークでもなく、なぜか爪楊枝で食べる。
■マニソバ/干し草の香りがするパラー風フェイジョアーダ
キャッサバ芋(マカシェイラ)の葉っぱ「マニバ」を数日間煮込んだものに、シャルキ(牛肉の塩漬け)、トウシーニョ(ベーコンの一種)、ブッショ(牛の胃壁)、モコト(豚足)、そして腸詰ソーセージ類などを加え、さらに煮込んだもの。ライスにかけていただく。見た目のインパクトは世界一。
■パト・ノ・トゥクピ/アヒルとジャンブーのトゥクピー煮込み
トゥクピー(毒抜きしたマンジョッカのしぼり汁)にアヒル肉に香辛料を塗り込みじっくり焼いたものを入れ、ジャンブー(アマゾンの痺れ草)を加え煮込む。仕上げにピメンタ・ヂ・シェイロ(アマゾン特有の独特な芳香を持つ唐辛子)を添えてライス、ファロッファといただく。
他のメニューも仰天のメニュー、ヴァタパー・パラエンセ(ナッツとココナッツミルクとエビのシチュー、ヴァタパーのパラ州バージョン)、ウーニャ・ヂ・カランゲイジョ(泥ガニをマッシュポテトで包む、コシーニャのカニバージョンのようなもの)、クプアス(アマゾンの現地で「神の果物」と呼ばれるカカオの親戚のフルーツ)のデザート、モチモチ食感のボーロ・ヂ・マカシェイラ、カスターニャ・ド・パラで作ったモンテイロ・ロペス(贅沢すぎます、本気でやるんですか!?)などなど盛り沢山!
今年のGWもブラジルに行けなかったと嘆くあなた。おめでとうございます!COSMOSがアマゾンの屋台村に大変身してみんなを待っています。
【イベント詳細】
6th FESTIVAL DO PARÁ 「パラ料理フェスティバル」
日時 2016年5月1日(日) 12:00~18:00
入場料無料 各メニューはチケット制
場所 ブラジル料理レストラン「コスモス」
住所 静岡県菊川市下平川字城下2825
電話 0537-73-4288、090-5100-0964
ポルトガル語や英語、日本語、ロシア語、時にはロシアの方言タタール語が飛び交う家庭で育ったブラジル人ヤスミンちゃんが書いた絵本「Do outro lado do mundo」の邦訳版「わたしのふるさと」が、Kindle版(¥99)で発売されました。
家族ってなんだろう、言語って、国籍って、宗教って、そしてこの世界って??
イエス・キリストの物語とムハンマドの物語を同じくらい知っていて柔道は緑帯のヤスミンちゃん、10ページという短いページ数ですが読みごたえもあり、子供から大人まで入り込めるヤスミンワールドです。 多様な文化、異なる考え方を持つ人が暮らすこの世界について思うことや願いが、10歳の少女の等身大の言葉で綴られています。
イラストを手掛けたのはフェルナンダ・アウグスチ・ジ・モウラ。
日本語版の翻訳は田中紀子。
http://megabrasil.jp/20160403_28679/